- 2010年1月15日 05:25
- IT
Google が中国における検索制限を撤廃しました。
今日はそのことについて書きまする。
Googleの今回の行動は、とくに称賛するに値しない。4年間妻を虐待し続けていた夫が、最近虐待をやめる決心をしたことが、称賛に値しないのと一緒だ。称賛に値するのは、最初からまったく妻を虐待しなかった夫だ。TwitterやFacebookは、中国政府の意向に従うことを拒否したために、昨年の7月に閉め出しを食らったではないか。
割と有名かも知れない話で、中国はインターネットにおいて(も)非常に高度な検閲体制を引いています。小学校とか中学校のPCに導入されていたフィルタリングソフト、あの類のソフトウェアを国を挙げて開発して、プロバイダなんかの基幹回線に組み込んでます。『金盾 - Wikipedia』
で、単なるフィルタリングで対応できるサイトはいいんですけれども、それ以外の部分でも直接的な介入というかウェブサイトとの連携を行なっていまして、Google の中国語版は、検閲された結果を返すようになっていました。
(Bing (Microsoft製の検索エンジン)の検閲度合いに関する資料が見つかりませんでした。検閲してない?)
GIGAZINEの記事だけれども『中国を含む各国版のGoogleで「天安門事件」を画像検索するとどうなるのか?』とかは非常にわかりやすい例です。開設時資料はここらへん『米Google、中国政府による検閲の受け入れを公表 - Internet Watch』。
そして
上記した Google の検閲は歴史上の出来事になってしまった、っていうのが今月初めの出来事です。
- Google、中国からの大型サイバー攻撃に中国市場撤退も - TechCrunch
- グーグル、中国での検閲行為を中止――事業撤退の可能性も示唆 : Googleウォッチ - Computerworld.jp
話を三行で整理しますと
- Google(とか) は中国内では中国の法律に従って検閲に協力していた
- 中国政府はそれを(?)利用して Google(とか)のサービスにハッキングして、政治活動家とかの個人情報を入手(しようと)した。
- 自由の国アメリカ生まれのGoogleさん、報復まじぱねぇっす。
というところです。なんかね、簡単な図式で書いてしまうと、中国 vs Google となってしまうのがすごいですな。IT企業も大きくなったもんだ。まぁトヨタとかもやらないだけで中国輸出禁止とかしたらもっと大きな影響があると思いますが。あとその逆ギレの方法も面白いといえば面白いですよね、検閲を「やらない」ことが中国政府に対する攻撃になるという。
サイバー戦争
何の話だ?少なくともまだ戦争など始まってはおらん。
始まってますよとっくに! 気付くのが遅過ぎた。
IT企業大手に対する、国家がバックグラウンドについてたり、同じようなイデオロギーを背景にしたテロって増えてます。
- 「グーグルへのハッキング攻撃は重大な懸念」――米国政府が声明を発表 : Googleウォッチ - Computerworld.jp
- Twitter、イラン・サイバー・アーミーと称するハッカーに攻撃される―DNSリダイレクトだった(復旧ずみ) - TechCrunch
- ハックされたTwitter: それはイランの大きな立体的作戦の一側面にすぎない - TechCrunch
前者は今回の件をうけて(12日時点では中国政府との関与は公にはせれていなかった)の米国政府の発言ですが、後者は全く独立した事件です。まぁほんとにイラン政府や軍部が関与してるのかどうかはわからないですね。(TechCrunch 以外の情報源を見つけられなかったので△で)
まぁ日本でもよく靖国神社のトップページとかそれ系のところって書き換えられてますけど、ウェブでサービスを提供するIT専門の企業のホームページってガードが堅くてなんぼなので、それらが書き換えられるっていうのはやっぱりインパクトが大きいわけです。
ちなみになんでイラン政府が Twitter を目の敵にしている(かもしれないか)というのはここらにあります。
イランで起きている大統領選をめぐる混乱で、改革派の情報交換ツールとしてネットが活躍している。イラン人留学生から話を聞いたという山崎さんによると、首都テヘランに住む知識層の若者が、情報統制をかいくぐり、TwitterやFacebook、FriendFeedを使って情報交換しているという。
まずこういうことがあって、
- 米政府がTwitterにメンテ延期を要請 Twitterは政治的影響を否定 - ITmedia News
- Twitterなどで加熱するイラン抗議行動、米国の民主化戦略との関係も -INTERNET Watch (関係する英文へのrefが詳細)
- Twitter と NTT America、イラン抗議活動のためにメンテ予定を変更 - japan.internet.com Webビジネス
こんな感じで色んなところからの介入やらいろいろがあった、と。
(そもそもの「イランのデモ隊が統制にTwitterを利用」的なニュースの本文を稚拙な英語力で検索することができなかったので誰かわかる人がいたら教えて下さい。CNNの翻訳は全部掲載期限が切れていました)
そうそう
まぁね、何書いていたんですけ、そうそう、タイトルは Freedom でしたね。
こんないろいろの渦の中で Google さんは検閲をやめてしまったわけです。まぁ別に減点評価的な発想で考えたらぜんぜん誉められる行動じゃないですね。今まで検閲してたわけですし。まぁだからといって「ちょっとでも検閲したらそのままずるずる」よりはよかったんじゃないですかね。
そしてね、今回の Google の手段は誰がだいぶ自由ですよね。中国の指示で検閲していたのに、いきなり最高法務責任者を初めとする役員の決定で「僕たちやっぱり言論の自由のほうがだいじだし、中国の国内法に従うのやめるお(^ω^)」だそうです。強硬策というよりも自由。
今はもうファイヤーウォールでカットされてしまったようですが、ほんの数時間世界と情報がつながった中国人の方に見えたのはなんだったんでしょうね。
何が言いたい?
よくわからんけど色々思ったことを書いてみました。
べつに僕は倫理観に関する問題について話すのが苦手なので、検閲が悪いとかいいとか、Googleは正義だとか、いやしかし中国国内の問題は国内法に基づくべきであって、ネット回線のすきをついて中国に勝手に情報を入れるのは犯罪じゃないかとかそういうのは正味どうでもいいです。
ただ、もちろんものすごい大きな問題であって、ものすごい量のリソースがこれに割かれたのでしょうが、外から見て Google は非常に自由であったな、ということで。
その他の情報
- 金盾 - Wikipedia ー 中国の情報統制のコアシステム
- 中国のネット検閲 - Wikipedia ー (僕は目を通してない)
- 百度 - Wikipedia ー Google 撤退後の中国最大手検索エンジン。今のうちに株を買うべし(笑
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